≪カーネーションも様々≫
5月9日(日曜)は、母の日。
GW同様、TYでは「母の日」について何週間も前から、消費を高める為にと、アレコレと戦略合戦を報道していました。
色取り取りの華やかなカーネーションが花屋さんに並び、百貨店やスーパーの店頭も賑やかです。
一昔前は、真っ赤なカーネーションが主流で、亡くなったお母さんには「白いカーネーション」と言うのが定番でした。
「母の日」は季節がらお天気が良くて、太陽が眩しいキラキラした日曜日で、街中には家族連れが仲良く買い物をしている・・・なんていう光景が私のイメージです。
そんなイメージの中、母が亡くなった翌年のその日は、自分だけ悲劇のヒロインを演じ、当然がら街に溢れる周囲の人々は全く意に関せず・・・・と言う体験をした事を思い出します。
まだ両親が健在の頃、母の日・父の日また、それぞれの誕生日には実家に出向き、何かしらのお祝いをしたものでした。
それなりに忙しい毎日を送っていたはずですが、「今年を外したら、もう来年は無いかも知れない・・」という緊張感を持っていたのも確かです。
社会人になって数年後、母に似合うブラウスを贈り、それを長い間嬉しそうに大事に着続けてくれ、亡くなった後に、きちんとアイロンを当てて保管されていたそれを見つけた時には、几帳面な母らしいと、改めて感動したものです。
(天国のお母さん、その几帳面さを受け継がず、ごめんなさい・・・・・)
母の日でも、父は一人で過ごしていると思うと、例年の様に一緒に過ごしたくて花屋さんに出向いたものの、「白いカーネーション」と言おうとすると、涙が溢れ、声が詰まり、どうしても言えませんでした。
それに、店内を見渡しても、白い物が見当たりません。
この頃から、「天国のお母さんには白い花・・・」という風習が無くなっていたのかも知れません。
何とか薄いピンクの花束を抱え、父の待つ家に出向き、二人で居ながら、多くを語らず夕方まで母を偲んでいた様に覚えています。
この頃は、やっと様々なカーネーションを楽しめる様になりましたが、そう言えば私は母親の体験を持たない為、母の日にお花を贈られる体験だけは持てない事に今更ながら気付いたのでした(・・;)