≪ 枯れないサクラ ≫
大震災から1か月・・・・。
例年、桜の開花が早まっていたのに、今年は木々さえも開花して良いのか迷ったのか、やっと満開を迎えました。
4月の入学式の記念写真には、きっと素敵なショットが撮れた事でしょう。
この頃は、3月の卒業式のイメージがつき始めていましたが、やはりこの花は新しい門出に相応しい気がしています。
景気が良かった頃の花見には、社会人の一年生が場所取りの寒さ対策で、ホ〇ロンが良く売れたものでした。
入学式と言えば、自分が小学校に入学した時に校庭に咲く満開の桜の下で、「友達になってくれる?」と、打ち明けている男子とそれを告られている美恵子ちゃんのすぐ側に私がいる場面を思い出しました。
告白されているのが私では無いのに、妙に鮮明にその場面が浮かんでくるのです。
多分、横にいる私を見て、その男子が「良子ちゃんじゃないからね」と念を押した様な記憶が・・・・・・。
三人とも鉄棒にぶら下がりながら、何となくの会話だったのでしょうが、その男子はきっと美恵子ちゃんの事が好きだったんですよね。その子がこの事を思い出すとすれば、「その時さ~、横に邪魔者がいたんだよ」なんて言うのでしょうか?
大人であれば、空気を読んで、さり気なく席を外すでしょうが、何と言っても6歳児。
それは、許して頂戴!
「府中市立第六小学校」のウン十年前の思い出ですが、今でも、校歌を通しで歌えるのは、この小学校だけなんですね。
この校歌は詞も曲も美しく、母もこの校歌が大好きでした。(姉・兄・兄・私・弟がお世話になったのですから、何回も耳にした事でしょう)
桜の花びらが舞い散る場面で、懐かしく感じる思い出を呼び出せるのは、本当に幸せな事です。
私が、後年色々な事が思い出せなくなった時に、「綺麗な流れ多摩川に・・・・」と歌い始めたら、桜の下で友達と過ごしている、あるいは母と一緒に歌っている6歳に戻っていると思って優しくして下さい。(誰へのメッセージ?)
さて、写真の花は桜の造花・・・桜のサクラ?
区内には桜の名所が沢山ありますが、本物の桜見物は出来そうでなかなか出来ないのです。夜はライトアップも無く、何となく物悲しい夜桜ですが、これも本来の風情でしょう。
自粛と節約・・・・。この事で、私達は自然の中で生かされている事に改めて気付かされた思いです。