昨日、城東消防署の「警防課防災安全係都民防災指導担当係」から消防隊員の方々が三名、ご挨拶と打ち合わせの為に起こしになりました。
「総合的な防火防災診断 予備診断シート」の活用を広める為の連携を図りたいという目的で、医療や介護職の高齢者は障がいを持っている方に直接支援をしている職種の人に研修を受けて欲しいと、介護事業者連絡会を頼ってお越し下さったのです。
法人の代表だけでなく、地域での活動を表だってしていると、様々な方からのご相談や営業の連絡が入ります。全てに対応できる訳ではありませんが、最近は公的な機関からの要請が増えている印象があります。
消防署員の方々と直接お話をする機会はなかなかないので、お話を伺えてとても勉強になりました。
連絡会で運営委員を務めて下さっている濱田さんと勝間田さんにもお越し頂き、一緒に活動内容の確認をしました。良い機会なのでうちのスタッフにも同席をさせました。
緊急時のとっさの連絡方法などにも触れていたと覚えています。
ただ残念なことに今朝、そのとっさの判断をすべき事態に遭遇したにも関わらず、行動が伴わなかった様子の報告があり、残念な思い、そして不思議な感覚が拭いきれませんでした。
わたくしが社員を叱る時の基準は「人命に関わる判断が遅い」「自分の都合でお客様に何かを諦めさせる」「言い訳をする」「確認していない事を正論にする」などでしょうか。
午前中は、この不愉快な思いから解放されることなく過ごすことになり、
少し鬱々とした気分のまま大事な契約で大手町まで出向きました。
無事に契約が終了し、やっぱり気分が塞いでいた状態のまま帰りの東西線に乗車した時のこと。
一つ空席があったので、重い荷物と共に腰かけた横にはお洒落な帽子から白髪をのぞかせている紳士(でも少しお年を召されていました)がいらっしゃいました。
日本橋から杖を突いた高齢の女性とそのご主人と思われる方が乗車された途端、隣の紳士がその女性の袖に触れ、席を譲られました。私も反射的にそのご主人に「どうぞ」と言って立ち上がりました。そしてご夫婦は揃ってわたくしたち二人に丁寧なお礼を言って下さいました。
さっきまで、残念な思いが胸の中を占めていたのがウソだった様に、わたくしは隣にいらした白髪の紳士の後姿を頼もしく眺めたのです。
もしかしたら、席を譲られたお二人は私たち二人の行動があまりに自然でタイミングが良かったのでカップル?と思われたかも知れない・・・と妄想しましたが、あんなに素敵な行動をサッとできる方とだったら、噂になっても好いな~~と思うほど素敵でした。
思っている事も、実践しなければ何も生み出しません。
自分が重い荷物を抱えている事と、ご不便がある方、揺れる電車で不安な思いをしている方の役に立つ行為をするかしないかは関係ない事です。
多くを語らず、ただ行動だけで人に優しい・・・今日のあの数分間を切り取って思い出すことにしましょう。
「行動だけが結果を生み出せる」ということを改めて教えられた素敵な体験でした。