12月12日(金曜日)
去年の同日、京都の清水寺で「今年の漢字」を森清範貫主が揮毫する場面に立ち会っていました。
「輪」という文字が整うと、取材陣のカメラのシャッター音と観衆からの拍手と歓声が聞こえてきました。
わたくし達は清水寺を撮影する際に持って来いの場所を陣取り、寒い風にも負けずその時間を待ちました。
本当は立ち止まってはいけない場所、通路なので係りのおじさんは、イベントの前も最中も後もず~~と、メガホンで、「立ち止まらないで下さい!!ここは通路です」「ここは橋です!皆さんの体重で
橋が落ちる事があります!」と叫んでいました。
ず~っと前、上野動物園にパンダがやってきた時の係りのおじさんを思い出しました。
その時も寒い日の平日で、珍しく誰も並んでいないのでゆっくり眺められると思っていたら
「立ち止まらないで歩いて下さい」「カメラはダメです」とテープに吹き込んだ様に連呼していました。
本当に他に誰もいないのだから、そんな時くらおまけしてくれても良さそうなのに・・・・と思いながらも、
根が小心者なので、そのおじさんの言った通り、立ち止まらずに歩いてはまた逆戻りしたり、
ウロウロしていたのですが、友人はしっかりガラス面に顔を付け、「わー可愛い」などとパンダを
眺めていました。おまけにカメラを向けたものですから、おじさんは必死になってそれを阻止しようと
また連呼したのです。
「ノンストップ!ノンストップ」「ノンピクチャー!ノンピクチャー!!」
何度叫んでも言う事を聞かない友人を外国人だと思ったのでしょう・・・・。
友人は、きっぱりした日本語で「あ~~可愛かった」と満足げでしたが、わたくしは友人の行いと
おじさんの格闘にハラハラし、結局パンダの姿は記憶に残っていないのです(-"-)
ただし年を充分に重ねると、おじさんの忠告は聞かなくなるものです。
清水寺の体験は滅多にある事ではなかったので、私たちの止まっている部分が鉄骨が支えて
いるから大丈夫・・・。などと変な理屈を呟やいていたのです。
そうこうしているうちに、今年の漢字が「税」に決まったと知りました。
消費税の3%アップは本当に痛手です。
この増税分がどの様に還元されるのかを確かめ、実感しない限りどんなに政党がうまい事を
言っても、納得もしないし、安心して買い物を楽しめる様にはならないでしょう。
願わくば、来年の同じ日に書かれる漢字が人々の顔をパア~っと明るくさせてくれる文字で
あります様に。