11月30日(月曜日)
週末のテレビにくぎ付けになってしまいました。
フィギアスケートNHK杯での日本人の活躍!!
羽生結弦選手のとんでもない演技。
浅田真央ちゃんの惜しい演技。
この二人の結果の差は一体何だったのだろうと考えました。
想像を絶するような練習があったと興奮しながらインタヴューで言っていました。
浅田真央ちゃんだって、一年休養しての復帰であれだけの縁起まで持っていくには、これもまたわたくしたちが想像出来ない程の練習を重ねた事でしょう。
しかし、どんなに練習を積み重ねても、本番の舞台では緊張が襲い掛かります。
その為に、本番で力が出せなかった時には「メンタルが弱い」と酷評にまみれてしまうのでしょう。
でも・・・・・。
練習では出来ていても、本番で間違えるという現象はとても良く解るのです。
8月のサントリーホールでの演奏会が終わり、次の目標だった演奏会に向けて着々と練習が捗って、何度も音を外さずに通せていたにも関わらず、11/29の午後、舞台の上には魔物が住んでいた様で、
冒頭、いつもは難なく弾けていたところでつまづきました。
中盤からは持ち直し、最後は気分よく終わりを迎えられたので、余計に悔しい想いがありました。
先生に「好きに弾いてイイですよ」と励まされながらも、開始前の深呼吸を忘れ、脱力を忘れ、弾き急いだのが原因だと思います。
練習の成果を最大限に発するには、開始間際の冷静さが重要なのだと学びました。
それでも、演奏会が終わったロビーで、見知らぬ会員さんから、「素敵でした」とお褒めの言葉を頂きました。
いつもご一緒しているメンバーの方からも「全員の演奏を聴いたけれど、優しくて、愛おしそうにPianoを弾いていた古谷さんの音が一番好き」と恥ずかしいようなメールを頂き、ホンの少し落ち込んでいた気分が晴れた様な、泣きたくなる様な気分を味わいました。
その時の舞台は一度きり。
舞台に用意されているPianoに触れるのは、本番の時が最初で最後。試弾も出来ません。
でもこれは出演者全員が同じ条件ですので、上手くいかなかった理由にはなりません。
同じ条件の中で、最大のパフォーマンスを発揮できるには、何が必要なのか?
これを探りたくて、終わったばかりなのに、また挑戦したくなっています。
『集中して』と師匠が仰っていましたが、これが実に難しい事なのです。
演奏会の最後に師匠の演奏がありました。もうウットリポンです♪
同じPianoから聞こえてくる音とは思えない美音のシャワー。
音へのこだわりを信条としている師匠らしい演奏でした。
「優しい音色」と褒められた事はその弟子として少しは恩返しが出来たのかしら?と思ったのでした。