3月9日(水曜日)友引
先々週、『手書きのお手紙でお客様の心をつかむ』というセミナーを受講し、今更ながら直筆の良さが何か?という事を教わってきました。
銀座の文具店、伊東屋さんもワンフロアが全て『手紙グッズ』で、買ったハガキや便箋を使ってその場で手紙が書けるスペースがあり、おまけに郵便ポスト(本当に配達してくれる本物)迄設置したというニュースを見ました。
メールやラインで行われるコミュニケーションは手軽だったり、費用が安い、字の得て不得手が関係ない、一度に複数の人と会話?ができる・・・などメリットてんこ盛りですが、手書きの良さと言うのはそれと真逆で、まず手間が掛かるのです。
そして、その手間が自分にだけ向けられたという特別感が人の心を打つ。
「自分にだけの感動」を得る事が見直されているのだそうです。
原理原則と言えばその通りです。
昨日のブログでご紹介したお客様のお嫁様が『古谷さま いつもありがとうございます。ほんの気持ちです』と筆ペンで書いた葉っぱの形のカードを添えてお菓子を下さいました。
お菓子を頂く事自体とても嬉しいのですが、この手書きで一言添えて下さる心使いに感動した訳です。
また、これもNHK番組の受け売りですが、『文通』がひそかなブームだとか。
わざわざ手間をかけて自分の字を相手に受け取って貰う。
その手間ヒマに価値観を感じているんですね。
今度の医療保険改正の根底には、「薬という物」から「サービスというコト」に意味合いを持たせています。
その意味合いに点数(報酬)がつけられています。
薬を正確にお渡しするのは基本中の基本で、その他に報酬に繋がる付加価値とは何か?という事を真剣に考えて、実践に移す事を求められています。
報酬の為のシゴト、専門職としてプライドを持って仕事をした上の報酬。
同じ報酬を得るにも、志一つでこの先の運命は変わる事でしょう。
薬局経営者との会話も、数年前と違っている事を感じます。
経営者の思考がやっと変化してきたばかりですので、現場のスタッフたちの思考や行動に変化を期待するには時期尚早なのかも知れませんが、そんな事を言ってはいられません。
経営者は気づけばものすごいスピードで変化に太刀打ちします。そうでなければ社員やその家族を見殺しにしてしまうからです。
世の中の流れを肌で感じ取るという事は、なかなか至難な事です。
矢面に立たなければ、どんなに辛辣な話が飛び交っても「対岸の火事」です。
でも火の粉が飛んで、「ほら見た事か!」という一風がフーっと吹いただけで元も子も無くします。
お手紙ブームは「人に対する思いやり、人様の為にひと手間かける」事の尊さを教えてくれています。
医療人であり、公的なお金で報酬を得る者たちであれば、もっと公的な責任感を持って人様のお役に立てる仕事をし、誇りを持って取り組んでいきたいものです。