6手のためのワルツ・・・・・三人の息を合わすのに苦労したそうです(^^♪
3月28日(月曜日)
週末、pianoサロンでご一緒しているお仲間がこぢんまりとした音楽会を開くとの事で両国のホールへ出かけて参りました。
今回の目玉は、3人の連弾、『ラフマニノフの6手のためのワルツ』
一台のpianoに三人分の手と指が同時に動きます。
自分のパートの演奏が出来ても、AさんとBさん、AさんとCさん、BさんとCさん、A/B/Cの三名が揃っての練習と、毎回同じようにはいきません。
この日は、ごく内輪の音楽会だった為、リハーサルから見させて頂きました。
まず、椅子の選定からして大変でした。身長のバラつきやペダル担当の人・・・・。
そこにある椅子を色々と組み合わせて、どうにか丁度良い状態にしたのも工夫です。
わたくしは、人と人が助け合って、思いやりを持って、一つの事を成し遂げようとする姿がとても好きです。
わずか、数分の音楽を、一番良い状態で奏でる為に最善を尽くす。
自己練習で自分のパートの完成はもちろん、他の二人の音とのバランスを聴いて、リズムを合わせる。当日も、何回か練習を重ねて、本番とアンコールが一番気が揃って素敵な演奏になりました。
わたくしは3年前に元師匠とアンサンブルを弾いた事がありましたが、もともと上手では無いのに、すぐ傍に人の手や指が動くのを意識して、大変な体験をしたことを思い出しました。
仕事も、全く同じです。
たった一人で仕事をする事は有りえません。
今日、初めてお目に掛かった営業の方のお話しで心打たれた言葉がありました。
『営業職は、成績によって給与が異なる事があります。
でも、弊社は営業でも固定給なのです。
契約をとって、ポイントがつくのは営業職だけです。
でも、お客様からお預かりした書類のコピーをとってくれるのは事務の人達です。
全て自分だけの仕事で成績を残せるのではないのです。』
この会社の創業社長の志が社員の方々にきちんと届いている事に感銘を受けました。
少し仕事が増えたと言えば、給与を上げて欲しいと思うのが人情です。
自分の手柄には評価があっても当然と思うのも不思議ではありません。
でも、見えないところで、誰かが協力してくれている、知らないところで自分をサポートしてくれているという事を受け入れれば、「自分だけ」という概念は持たないと思います。
お互いの仕事を尊重しつつ、一つひとつの仕事を完成させる。
お互いへの信頼があってこそ、お客様への信頼を作り出す事が出来る。
三人のpianoを聴きながら、やっぱり仕事の事を考えていた午後でした。