6月8日(水曜日)
これまでの長い間に「お客様にお叱りを受けました」と言う報告を何度受けたか?
それは数え切れないほどの数です。
大事になり、お仕事を失った事もあれば何とかお付き合いを続けて下さった方々もあります。
有り難い事です。
当然、その一報を聞いた時に何があったのかを確認します。
すると、「お客様のお申し出は受けられないサービスだったので、その説明をしていたら怒り出した…」と言うパターンが何回もあったと思います。
また、「急いで下さい」と即され「今混雑しているので直ぐには無理です」と正直に答えて相手を怒らせてクレームになった事もありました。
今日、金融機関で似た様な体験をしました。
「定期送金している契約を解約したい」と窓口に伝えたところ「伝票のご用意をしますのでお掛けになってお待ちください」と言われ素直に待っていましたが一向に伝票を渡してくれません。
他の用事もお願いしていましたが、その待ち時間に必要な記入を済ませたいのに・・・と思って「伝票を先に頂けますか?」と声をかけたら「6月30日の送金後でなければ手続きが出来ません」と明言されました。
その瞬間確実に『イラッ』としたのです。
もし『本日解約をされますと、6月の送金はできなくなりますが、それでお差支えございませんか?」と確認をして下されば何も問題は無かった筈です。
結局、窓口の方の勘違いで解約は当たり前にできたのですが、その対応は全て先輩職員の方がなさいました。
待っている間「どうしてこんな些細な事でイラッとするんだろう・・・・???」と思い直していましたが、
申し出に対して、即座に「出来ない」と言われたからだと気づきました。
『解約をしたい』という申し出に対し『できません』と言われ、必要のない送金をするなんて有り得ないと理不尽な思いで一杯でした。
これはかつて弊社のお客様に与えた不愉快さと通じている様な気がいたします。
お客様が困っている事で「こうしてほしい・・・」というご要望に「ケアプランに無いのでそれはできません」とか「それは介護保険では認められていませんので・・・」など、本人たちにしてみれば正義感満々で受け答えをしたつもりでも、やって欲しい事を伝えたら間髪入れずにお断りの文言を投げつけられた・・・・。これはお客様が怒りたくなるのも解ります。
モノには伝え様があるのですから。
そうそう、今日のもう一つの『イラッ』とする要因は「お掛けになってお待ちください」という一言です。
これは完全に命令口調です。
『少しお時間を頂きますので、宜しければお掛けになってお待ちいただけますか』というのであれば、
納得感があります。
親切のつもりで「お掛けになって・・・」と仰るのでしょうが、待ち方は自由です。
掛けたければ掛けるでしょうし、待ち時間が多そうなら他の用事を足しに行くこともできます。
チョットしたコトなのですが印象が全く違います。
接遇が行き届いているところでは、必ず言葉の配慮を感じます。
もう何年も前になりますが、「その鉢植に水をやって頂戴」とおっしゃったお客様に「ヘルパーは植木に水やりをするのは出来ない」と断ったという話を後でお客様から聞かされた時にはビックリし、同時に悲しくなった事がありました。
当然お詫びにお詫びを重ねて、当事者に事情を聴きました。
確かに水やりはヘルパーの業務ではありませんが、小さな鉢植えに咲いている緑を枯らさない様にしたいと思うお客様の思いを受ければ、片手で持てる植木をお客様の手元に移動し、コップに水を用意してそのお客様に水やりをして頂く事もできた筈です。
イラっとする要因は、実は悲しさに通じるものでもあります。
イライラしたり、悲しみの体験をしたくないから人は怒りという感情に変化させるのかも知れません。