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目の当たりの悲劇

8月10日(水曜日)

昨日夕方、JR駅前広場で、突然奇声が上がったので、振り返ると中学生か高校生ぐらいの体格の男の子が広場に大の字になって暴れています。

傍にいる男性が手をつかんで起こそうとしますが、暴れてどうにもなりません。

2~3歳の子供がお菓子やおもちゃ売り場でストライキを起こす様子と似ています。

でも、悲惨だったのは、起こしきれないと解ったとたん、介護者の男性が男の子の両足を持ち、ズルズルとアスファルトの上を引っ張り始めたのです。

背中にはリュックが背負われていたので、それがクッションになっていたのがせめてもの幸いですが、広場からバス乗り場まで随分長い距離を引きずっている途中、その光景にどうしてよいのか解らず、わたくしを含め誰も助けにも行けないし、声を掛ける事も出来なかったのです。

その間、男の子は大声を挙げ、泣き叫んでいましたが、介護者の男性は一言も声を発しませんでした。

先般の施設での悲惨な事件がふと過りました。

障がいを持つ人と関わる難しさ。

男性は父親なのか?他人なのかも解りません。

周囲に好機の目で見られている事も承知のはずです。

行っている行為も尋常ではない事も解っているけれど、大の字になったその男の子をそこに置き去りにしたらどんなに危険なのかを解っているからこそ取った行動なのかも知れません。

以前、自立支援のお仕事をお引き受けしていた際に、外出先でお子様が突然走り出して逸れてしまい、手分けして探したという経緯がありました。

幸いその時には無事に保護されましたが、外出のご支援は本当に大変な事がよく解りました。

地域包括ケアシステムと言うのは、赤ちゃんもお年寄りも、障がいがあっても無くても皆が理解し合って地域で暮らせる仕組みを作ることを目指しています。

わたくしも、少なからず色々な関わりを持っていますが、昨日の様な現場に出くわした時には何も出来ないと言う事を実感致しました。

お互いを理解し合うと言う事は一体何をどうすれば良いのか?


答えを出せずにいます。

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2016年08月10日 12:47に投稿されたエントリーのページです。

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