12月19日(月曜日)
昨日、何年ぶりかでバレエを観に行って参りました。
バレエは踊りのバレエであって、豊洲問題のバレーボールではありません。
日本人のバレエダンサーが優秀である事は色々なコンクールでの優勝者により知っていましたが、かと言って、会場に公演を観に行く事には結び付きませんでした。
昨年から今年にかけて音楽会は10本の指を折り返すくらいに足を運びましたが、年の瀬に観る事になった❝シンデレラ❞は見事でした ☆彡
2階の前方中央の席は舞台全体の雰囲気を味わうには良いお席です。
可愛い洋服と髪型でお洒落をしたお子さんたちが綺麗なママさんやハイカラなバーバ達に連れられて嬉しそうにお行儀よく席に着いています。
この日の講演は日本人のダンサーによるものですが、一つ一つの動作が本当に美しく、単純に感動しました。
シンデレラのお話の内容は単純である事も分かっていますが、演出の仕方で美しく悲しいお話も、ひょうきんで楽しませる舞台になるのだと感心いたしました。
二人の意地悪な姉にいじめられているという設定のシンデレラですが、昨日の演出ではこの二人の姉達が実にコミカルな人物として表現され、笑いを取っていたのです。
その一部だけ切り取ると、往年の『ドリフターズ』のコントを思わせる程です。
バレエダンサーが、単なる踊りだけでなく、様々な表現で観客を楽しませようとする意気込みが伝わって参りました。
約10年前にデンマーク王立劇場で観た『くるみ割り人形』が素晴らしくて、帰国後ロシアのバレエ団による『白鳥の湖』を楽しみに観に行ったところ、舞台の大道具などの造りが余りに大雑把でガッカリして以来興味が失せたのでしたが、新国立劇場とそのバレエ団は流石でした。
小さな子供たちが、ウットリして真剣に舞台にくぎ付けになっているのも良く理解できます。
ただただ、単純に美しい姿を眺める・・・・・。
この行為で感動し、嬉しくなるので何回もカーテンコールが続いたのでしょう。
このカーテンコールでも二人の意地悪姉さんたちはコミカルでしたし、シンデレラと王子様は本当に美しくため息が出る様な素敵さでした (^^♪
踊りの山場では『ブラボー!!!』と叫ぶおじさまの声が何度も響きましたが、最後のカーテンコールではその声を真似てわたくしの隣にいたお嬢ちゃんが『ブラボー♪』と何度も可愛い声で舞台に声を届けようとしていました。
この会場に来られるお子さん達はそれだけで幸せな環境にある訳ですが、子供たちの心に感動を与え、それを微笑んで見守り、パンフレットの筋書きを語りべの様に読み聞かせている母親の様子を見ていると、グッとくるものがありました。
もし母が今も生きていたら、この舞台を一緒に観たらどんな感想を漏らすだろうと想像していました。
そんなことを思い浮かべるだけで、優しく穏やかな気持ちになったのでした。