恩送り
2月1日(水曜日)
『恩送り』
誰かから受けた恩を、自分は別の人に送る。そしてその送られた人がさらに別の人に渡しながら「恩」が世の中をぐるぐる回ってゆくということ。
この言葉を3年前に何かで読み、社員に伝えたくて毎月社員に渡しているメッセージにしたためた事がありました。
今改めて読み返しても、いい言葉で、いい行いだと思います。
『恩』とはそもそも愛情の表れ、慈しむ思いの事です。
物や金銭のやり取りだけでなく、配慮であったり、気遣いも恩返しの対象になると思います。
道行く人に親切にして頂いても、その人に直接恩を返せませんが、その人にして頂いて、有り難かった事を他の方にして差し上げる。このちょっとした気遣いの事なのだろうと思います。
今日、昼間のバスの中の事。
ビンクのお揃いのジャケットを着た小学生の姉妹がすぐそばにいました。
お姉さんが席に座り、その横に立つ妹さんが何やら話しかけています。
一つ先の停留所ですぐ後ろの席が空いたのですが、妹さんが掛けようとしなかったので、「後ろ空いたけど、座らなくていいの?」と声をかけました。
すると、コックンとうなづいたので、通路に立つ人数を減らしたほうが良いと考えて、わたくしが座る事にいたしました。
そこまでは良くある出来事、風景です。
し・か・し❗️
驚いたのは、2つ先の停留所で姉妹が降りる際に、お姉さんがわたくしに「ありがとうございました」と挨拶をして降りていったのです。
反射的に、「どういたしまして。気をつけてね」と返事をしましたが、とても清々しい気分なりました。
『妹に座席の案内をしてくれてありがとう』と言う事なのでしょうが、ホントに何という事でしょう✨
小学生の子供さんが誰かの親切、配慮に感謝の言葉が言えるなんて。
それも自分にというより、妹に起こった出来事に対してですから、訳もなく関心、感動したのでした。
この頃は、あからさまに直接的なやり取りだけに価値を見つけたがる様子を多く見受けられます。
自分にとって損か得かの評価。
すぐ側の人に対する関心の薄さ。
今日出会った姉妹を生み育てられたご両親にお目にかかり、「こちらこそありがとうごさいました。お嬢様達の振る舞いで貴重な体験をさせて頂きました。」とお礼を申し上げたい気分です。
でも、どこのお嬢さん達かわからないので、その感謝の気持ち、心地よい想いを他の何方かに感じて頂けるような言動を心掛けたいと思います。
『恩送り』の種まきをしてくれた姉妹に大きな幸あれ💕