7月10日(月曜日)
梅雨明け宣言が出たのか出ないままか?
どちらにしてもこの暑さにはホトホト命の危険を感じます。
朝一番でご夫婦のケアを終えて事務所に戻ったスタッフが、今にも倒れそうな様子でした。
横になって休む間も無く、次のお客様の所に向かわねばなりません。
ポロシャツは、ぐっしょり濡れています。
高校野球の地方大会では、選手もサポートする女子高生も熱中症で倒れたとのニュースが流れました。
数年前の会議で、当時の高齢者を支援する課の長が『熱中症で高齢者を殺すな』と発言された事を毎年思い出しています。
高齢になると、体温の感覚が鈍くなり、喉の渇きも薄れます。
『水分を沢山飲んで下さい』とお伝えしたところで、そんなにゴクゴク飲めるものではありません。
しかも、冷房が苦手な方が多く、クーラーを適温に設定されているお宅は多くはありません。
わたくしたちがご支援させて頂くにあたり、共通のルールを作り、周知し、行動を等しくする必要があります。
『水分を沢山飲むようにお伝えしました』と報告を受けて『沢山』とはどの位の量なのか?
その量をお客様は理解して、しかも飲みきれるのか?
一度に飲みきれる量がどの位かが解れば、一日に何回、何時間おきに・・・などと細かな目安が立てられます。
湯呑1杯と言っても、小ぶりなのか?大きなお茶碗なのかで異なってきます。
500mlとか1ℓのペットボトルに印をつけて、1回量を分かる様にしておくとご本人も、サポートする人達にも一目瞭然です。
脱水により起こり得る、様々な病気のリスクをお伝えしても、なかなか自分事として伝わり切れません。
一日にどの程度水分や栄養を摂られたのかを、どうやっって共有するか?
途切れのない、継ぎ目のない、縫い目のない、などの意味を持つ『シームレスケア』
脱水防止にしても、服薬指導にしても、認知症のサポートにしても、どの場面においても情報が途絶えていたり、知らなかった・・・・でケアが不十分であってはならないのです。
日常の業務も全く同じで、重複しても良いから、『〇〇の件ですが・・・』と伝える習慣が作られないと仕事の捗りが上手くいきません。
昔、昔、上司に言われた注意が蘇ってきます。
『相手にわかる親切な説明や報告を仕方をしなさい』
本当にその通りです。
東京駅から、ステーションホテルに向かう行き方をホテルに確認して、その通りに伝えたところ、『解り難いところにあるのね』と言われました。
駅舎の中にあるホテルなのに、何故解り難いと感じさせたのか?
その事の意味が良く解らなかった若かりし頃のわたくしは、不思議でなりませんでした。
でもあれから何十年経っても、忘れられない(今でもその場所、情景が明確に浮かんできます)のは、忘れてはいけない事だからだと思います。
思い込みや、一番曖昧な『普通』を基準にすると飛んでもない事が起きます。
シームレスケアの基本は、言葉の定義を同じくする事。これに尽きると思います。