3月8日(木曜日)
このところ『プレアボイド』という聞きなれない言葉が今後の調剤薬局の生き別れに繋がる事を示唆する発言や文章が目につきます。
処方された薬が患者様にとって不利益になる事を発見したり、予測しそれを報告する事を意味していますが、薬だけの情報では難しく、体調の変化や検査値を継続的に把握しないと判断が出来ません。
調剤薬局で薬剤師が『血液(尿)検査の結果を教えて下さい』と聞いたら『何故?』と思うでしょう。
高血圧の薬を処方されている方には『今日の血圧は?』と伺うのが当たり前になっていますが、その先はまだまだ遠く、また高い壁が立ちはだかっています。
患者様の中には自ら検査結果の用紙を見せて下さり、説明を求める方もいらっしゃいます。
その時に、薬剤師が「・・・・・?」となっても困ります。勉強をしないといけません。
さて、この一年薬剤師の採用面接を重ねて不思議というか、肩透かしを食らった様な気がしたことが何度もありました。
自分の働く環境(給与や休暇、拘束時間など)の比較を重視する人に限って、患者さんへの貢献、薬剤師として患者さんやそのご家族に役立つ仕事をしたいと語った方は少なかったと思います。
わたくしは、薬剤師に限らず、介護職でも安易に面接の時に耳障りの良い話はしない事にしています。どんなに人が欲しくても迎合するような話は避ける様に努めています。
仕事が甘くない事は入社すればすぐにわかるからです。
ですから、「この薬局は忙しそう。面倒っぽい」と思われ、敬遠されているかも知れません。
でも、現場の者たちに言わせると『責任感のある人・根性のある人』が良いそうで、入り口を低くして後から音を上げる人は困るので、しっかりした人を採用して下さいと頼まれます。
もうだいぶ前の事になりますが、まあまあの年齢の方が「ここが最後の転職先」と腹をくくって面接にお越しになりました。
その際に「うちは厳しいですし、私はとてもうるさいですよ」と正直にお伝えし、二次面接の際にも同じことを繰り返し、「本当に宜しいですか?」と覚悟を聞きました。
「ハイ!頑張ります」と言って入社して下さいましたが、その後「思った以上にうるさかった」というコメントを聞いて苦笑いをいたしました。
診療報酬のアレコレが定かになって、薬局の経営方針もそれらに従わざるを得ないのが現状です。
地域に密着し、それらしい仕事を提供できる薬局を評価する。
この課題に黙々と取り組み、自分たちの役割を自分たち自身で理解し、それを仕事に変え医療を必要をしておられる方々のお役に立てる取り組みをしていく事。
会社が成長する為にも、新たな人財が必要です。
自分が勉強したことを世の為人の為に活用できる方々に出会いたいと切に思います。