先週一日休みを取って、股関節のインプラント手術の定期検診に行って参りました。
直接命に関わる病気ではありませんが、年に一度この日を無事に迎える事は、とても大きな意味を持ちます。
わたくしが治療をお願いした病院は人工関節の手術しか行いません。
以前は膝の手術も行っていたものの、数年前からは股関節だけとなり、それこそ超、超専門的な病院となりました。
待合室の会話も他の病院とは異なり「どちらがお悪いんですか?」という質問は膝とか、肩と言う事ではなく、右が左か?と言うシンプルなものです。
一年に一度の診察ではその都度先生が代わる事が珍しくありません。
しかし、今年は入院中にお世話になった中で一番感じの良い先生であり、昨年と続き連続でお話を聴いて下さいました。
診察室は引き戸になっていて、割と軽く開くのですが名前を呼ばれてそのお部屋に向かうと先生がドアを開けて迎えて下さいました。
レントゲン写真の画像にペンを走らせながら理解が進むように説明して下さいます。
懸念している事への回答もわかりやすく丁寧で、すっかり安心できる時間となりました。
診察を終了すると、普通の先生は座ったままで、「お大事に」と仰るだけですがY先生は自ら立ち上がってまた引き戸をを開けて下さり、お見送りをして下さったのです。
車いすや杖でドアの開閉が困難な場合は別として、この様に対応される事に慣れていないので良い意味で少し驚きました。
その数日前に、ランチで初めて入ったお店の方が、次々と入ってくるお客様の名前を呼んでいる事に気づき、これには相当驚きました。
皆さんが地元や職場が近いためかお馴染みさんである事は間違えないのですが、そうは言っても来る人来る人『〇〇さんいらっしゃいませ。いつものでイイ?』『△△さん、いらっしゃい』『□□さん、こんにちは』なのです。
そしてその方々は言われなくても大きなテーブルに順に席を取っていきます。
テーブルに着いた方々は顔なじみで、何となくその空間が家族で食事をしている様に雰囲気です。
不思議に思って、目の前の女性に『皆さんの名前を覚えているってスゴイですね』と伝えたら『そうなんですよ。みんな顔なじみで名前をお互いに知ってるんです』とお客様同士でも知り合い状態である事を知りました。
『今日はお母さんが休みなのよ。だから甥っ子が助っ人』などと明るい会話が飛び交います。
注文の品が無いと分かると『お父さんに相談してみるね』『○○なら出来るって』
下町ならではの雰囲気。
家族ぐるみで、家族だからこそできる接客を貫き通している事がこの店の売りなのだと思いました。
支払いを終えて帰ろうとしたら、『アメちゃん、持ってって』とレジ前にきれいに並べられたキャンディーを勧めて下さいました。
医療機関も食堂も、お出迎えやお見送りに気を配っている所(人)はサービスの中身も良いという共通項を見出したのでした。