12月17日(月曜日)
何をするにしても、決して一人では何も生み出せないと言う事は言うまでもありません。
自分一人きりではこの世に生まれ出ることもできなかった訳ですし、親兄弟の慈しみに抱かれて成長し、教育の場では教師の導きにより沢山の知識を得る事ができ、友人達には小学生の頃から『人間学』を教わった様な気がしています。
人との付き合いの面白さや難しさは、友人やクラスの人間模様を見ているだけで十分に伝わってきたものです。
遠足や修学旅行のグループ分けの際には、必ずと言って班から漏れる子が出てきます。
『こっちに来る?』の一声を掛けると、不穏な空気が流れることも体験しました。
今、そこそこの年齢になっても、人との関係性や距離感については慎重になるところがあります。
先日、趣味の音楽仲間とクリスマスコンサートを行いました。
日頃お世話になっている音楽教室のインストラクターの先生方が企画して下さいました。
年に何回か開催される広いホールでのコンサートとは違い、広くてきれいな友人のお宅に出向いた様な雰囲気の良いお部屋に30名くらいが集まり、次々に自己紹介して、それぞれの楽器を演奏するというフランクなものでした。
お菓子や飲み物(お酒もOK)も自由に持ち込んで、まさに大人のクリスマスパーティでした🌲
フランクな演奏会と言っても、人様に聴いて頂くのですから課題曲はの練習はちゃんと行います。
そして、自分以外の演奏は、食べながらでも、飲みながらでも『ちゃんと聴き、讃える』のがち皆がきちんと守っているマナーです。
マナーはどんな場にも、どんな人たちとの集まりにも付いて回るものです。
その場に応じたマナーを守ることで、日頃言葉を交わすことがない方達とでも、同じ空間で同じ時間を楽しく共有することができます。
音楽という共通の趣味や目標を持っている人達であっても、一体感を味わう事ができるのは、みんながソコソコの距離感を保ち、礼節を重んじ、相手を尊重しているからだと思っています。
また、皆さんそれぞれの事情がありながら、自分で決めた『課題』に挑戦している事が一体感を生む基本なんだと参加者は分かっています。
音を外そうが、リズムが狂っても、誰も攻めません。
この場は、競争の場ではないからです。
だから、誰もが安心して音楽を表現し、失敗したら『もう一度・・・・』が許されるのです。
大勢の会員の皆さんが、仲良くひと時を過ごす。その前に演奏を完成させるという課題に向き合う。
このモチベーションを継続させるのに、インストラクターの皆さんや仲間達の有形無形の力添えはなくてはならないものです。
『趣味の場で、こんなに仲の良い友人ができるとは考えていなかった・・・・』と若いお友達が言いましたが、同感です。
人間関係や信頼とは、作ろうとしてできるものではなく、何かその人の魅力や尊敬できるところに気づき、惹かれ合ったり、引き合わされる様な気がいたします。
趣味の場と仕事場の違いはいくつもあるでしょうが、人への関心を深め、尊敬する行いを見つける力を持つ事が、人との繋がりの第一歩であると思いますし、その事は公私関係なく、どの場に於いても共通している事で、とても大切な事だと思います。