1月7日(月曜日)
ヒロ薬品のあるべき姿。
ヒロ薬品に勤める者としてのあるべき姿。
それは大それたことではなく、ほんの少しの気遣いや思いやりをミルフィーユの様に何層にも何層にも重ねていくことだと思っています。
毎年プロの書道家の作品展を友人と観に行くのが松の内の習わしになっています。
友人は一年に一度顔を見ると、「これからの薬局経営は大変でしょう」と会話の糸口を作ります。
そして、自分が患者として体験した『良い薬局(薬剤師)と、もう行きたくない薬局(薬剤師)』の話を聞かせてくれます。
その内容は、本当に、本当に特別な事ではないのです。
良かった体験としては・・・・
薬の効用だけでなく、その薬が必要になった背景と再発防止の為に水分の取り方やその必要性を丁寧に指導してくれたというものです。
バッドな薬局は・・・・・
何種類かの薬のうち、一つが取り寄せになるが、10日後に届くという情報を支払い後に聞かされたというもの。
『それは、私が取り来るんですね?」と念を押したら、『まだ、前回の分が残ってますよね。送って欲しければそれもできます』との返事。
友人の不信感と違和感は何点か重なりました。
①特別な薬ではないのに、仕入れに10日かかること。
②支払いを済ませた後に、商品がない事を説明されたこと。
③『申し訳ありません』『ご迷惑をおかけします』など配慮の言葉が皆無だったこと。
一つ一つは何という事はありません。
在庫が不足している時点で、取り寄せになる事を伝える。また何らかの理由で数日かかってしまうが、手持ちの数で足りるのか否か?を確認する事。
その上で、今日精算しても良いのかを改めて伺い、会計を済ます事。
患者側が無理難題を吹っかけている訳ではありません。
しかし、わたくしはその話を聞きながら、他人事とは思えませんでした。
かつて幾度となく、お客様、患者様に不愉快な思いをさせてしまった事があるからです。
友人は、ぶっきら棒な対応をした薬剤師の後ろで、ハラハラしながら、『済みませんね』と声を掛けてくれたベテランさんがいてくれたお陰で腹立たしい気持ちを収めたそうです。
そうなんです!!
経験不足や、対応力が実っていない人をフォロー、サポートするのは、チームメイトやその場のリーダー以外にないのです。
悲しい事に、今日はわたくし自身が似たような体験をいたしました。
本当に、悲しいです。腹が立つというより、とても悲しい事です。
新年早々、小言を言うのを躊躇う気持ちもありましたが、その場で自身が体験した事でなければ指導に真実味が湧きません。
間違いは誰にも起こる事。でもまずは詫びようぜ。
『知らぬ事とは言え、今回の件は大変申し訳ありませんでした』
たったこの一言を伝えるだけで、その場の空気が浄化されるのに。
その次に、間違わないように何を知るべきなのかを学ぼうよ。工夫しようよ。
失敗する人を作らない為の工夫です。
失敗で、不愉快になる人を無くす為の工夫です。
働き方改革は、誰かが何かをやってくれるのを待つ事ではないのです。
自らの仕事ぶりを客観視して、正すべきところを正さないと・・・・。
自分の姿はよく分からないからこそ、人に忠告されやすい人にならないといけないよね。
それから、人に忠告する勇気を一人一人が持たないと、現場の改善は見込めないよね。
『あるべき姿』になるには、極当たり前の事を、素直に取り組む以外にないのですから。