10月10日(木曜日)
ご高齢者の健康と日々の生活をご支援するにあたり、わたくし共が気を付けなければいけない事は、自分たちの価値観や自分たちの都合で物事を進めない・・・・と言う事です。
緊急時以外は、どんなに歩みが遅くてもご本人に出来るだけ会得して頂く為の努力をしたいと考えています。
説得ではなく、会得です。
悩んだ末に手放さないといけない事、多少の不本意さは残っても、その中で自分の意と折り合いをつけて頂くのが望ましいと思います。
子供や家族の立場として、出来るだけ元気で手が掛からないでいて欲しいと願います。
反対に、手助けが必要になった当事者はその事に負い目を感じる事が多々あります。
お互いの感情が生まれる中、また現実を生きる中で、双方の想いのすり合わせを確認していく事もわたくし共の重要なお仕事となります。
理屈ではどうにもならない事が当たり前の様に立ちはだかります。
合理的な考え、方法が全く役に立たない事の方が多いかも知れません。
人の営みというのは理屈ではないですし、非合理的であってもその生き方を選択されるのであれば、否定はできません。
結局、その方々がどれだけ笑って過ごせるか?
そこがテーマになるのだと思います。
老いていくという現実を日々の変化からくみ取り、その老い方を尊重する。
仕方ないとスルーする事とは違うので、尊重する事はそれなりの工夫とエネルギーが必要です。
直接的なご支援が少なくなってはいるものの、まだこのお仕事の場に身を置かせて頂くと言う事は『もっと学べよ』という事なのだろうと思っています。