10月21日(月曜日)
昨日、デビュー50周年になる方のコンサートに行って参りました。
オープニングから立て続けに何曲も歌って、本当にパワフルな前期高齢者でございました。
シンガーのコンサートは曲と曲の間にどんな話をされるのかが楽しみの一つでもあります。
最近ではMCと言われていますが、昨夜の主人公は『間』が何とも味わい深くて、流石に50年第一線を歩んできたなアと風格が表れていた様に思います。
ご自身の50周年の記念ツアーでありながら、お祭り騒ぎが出来ない昨今の状況をさりげなく語りると共に、とんでもないバブリーな時代を生き抜いてきたからこそ、この頃は『何うするにしてもスケールが小さくなった・・・・』と少し残念がっていました。
スケールが小さくなったとは、配慮が強めになった結果でもあると思います。
不幸なことに、この度の台風で命を落としたり、住む場所を失った大勢の方々がいらっしゃるのも確か事です。
会場の中にも楽しみにチケットを手に入れながら、来られなかった方もあるでしょうし、悲しい現実を受け止めながらも。一時夢の世界に浸って元気になった方もあるかも知れません。
開催者としては、その事を明確に言葉にするのがいいのかどうか、きっと議論があった上で直接的表現は避ける事を選択したのかしら?と想像します。
クラシックでもポピュラーでも演奏会場に身を置くという時間は本当に非日常的で幸せな事です。
一方、人々が大変な時に、自分だけ楽しい時間を過ごす事に罪悪感を抱く事があります。
ただ、ラグビーにしてもそれぞれの人たちが懸命にその瞬間を最高のものにする覚悟があれば、あおれは十分に伝わりますし、何とも言えない勇気や優しい気持ちが芽生えます。
自分たちが優しい気持ちを抱けること、事の大きさに怯え、縮こまっていた心を開放し、前に進める気持ちになる。
音楽や静かな語りもそのきっかけの一つになる事は明らかです。