3月15日(月曜日)
先週はニュース番組は勿論、10年前の震災を振り返る特集が各局で放送されていました。
当時、私個人の被害は被害とは言えないくらい微々たるもので、お気に入りのアンティークのランプや初めて自分の城を持った祝いに買ったワイングラスが数個割れた程度でした。
幸いな事にモノは壊れてもその後の生活に何も支障がなかったと事を実感し有難く思ったものです。
命を奪われ、街が流された地域の方々、いまだにご家族の行方が分からない皆様・・・。
故郷を離れ、戻るに戻れずに過ごしておられる皆様に改めて心よりお見舞い申しあげます。
さて、当時の事を色々振り返ると、次々と思わぬ事が発覚し、震災が人の本心を見える化してくれたのだという体験をいくつもしました。
一つは・・・・仕事で関わっていた人のウソでした。
皆が大変な目に合っているにも関わらず、自分の利害だけで動く人。
非常時や緊急時に取る行動で人の本性が明白になるものですね。
普段、どんなに耳障りの良い事を言っていても、いざという時に正反対の行動を取る姿を目の当たりすると共に、その後始末に追われたものでした。
ウソがバレ、後始末をさせた人は、何食わぬ顔をして、次のターゲットのもとへ即移動していきました。
しかし、そのターゲットが私の知人だった事を知り、人の行動範囲は意外に狭いものだと思いましたし、節操がないなアと白けた気持ちになりました。
『君子危うきに近寄らず』
この言葉を知人に伝えると、多くを語らずとも何を言わんとしているのかを察してくれた様でした。
この世に生まれ、無事に生かされている事だけでも有難く、儲けものなのに、なぜ自分の人生をウソまみれにするのか本当に不思議でなりません。
その他にも色々ありましたが、不愉快な記憶をわざわざ文章に残す事も無いので、一つのエピソードだけにしましょう。
当時はそれぞれ後始末に追われ、とても不愉快で大変でしたが、3月のこのタイミングになると、どうしても強烈なエピソードが思い出されますが、10年の月日を重ね、年々滑稽な姿として浮かんでくるようになりました。