3月21日(月曜日)
先週末、福井からのお客様に『らっきょう』をお土産に頂戴しました。
福井からのお客様は、デイサービスのマシンのお取り扱いでお世話になっている方です。
実はこのらっきょうはとても小粒です。
そして、父の好物でした。
父は福井の出身で、小粒のらっきょうの他に、小ぶりの里芋の煮つけも好んで食していました。
東京で手に入るものは普通の大きさなので、『やたらにデカいのはやっぱり味も大味で旨くない』と苦虫をつぶした様な顔をしていたものです。
『おれは贅沢なことは言わない』と豪語しながら、母の料理以外に外食するとすれば、蕎麦・天ぷら・寿司のおよそ3パターン。
この食生活では確かに贅沢ではありませんが、お寿司もマグロの美味しい部分だけを好み、貝類や、ウニ、イクラは寿司と認めない様子でした。
食卓にはいつもお刺身か煮魚、焼き魚がありました。
母葉、切り身の一番良いものを父に取り分けていました。
まだまだ家長の得点が効いていた頃の話ですね。
お刺身はそんなに贅沢なものではなく、マグロのブツがメイン。
他にはきんぴらごぼう、大根と油揚げの煮物、里芋の煮っころがし、精進あげがメインの天ぷらなど、本当に当時の家庭料理の定番を好んでいました。
そして、なくてはならないのが自家製の漬物。
冬は白菜と大根、それ以外は糠漬け、それもしっかり染み入った漬物が好きでした。
白菜の塩加減には敏感でしたし、ナスの色が悪いと、鉄分が足りないから鍵を入れるようにと言ったり、贅沢ではないけれど、なかなか厳しい評価の毎日で、母は大変だったと思います。
そして、カタカナ文字のメニューは厳禁!
マカロニ、グラタン、マヨネーズ、ケチャップの類はもちろん、カレーやシチューも全く口にしませんでした。
小さならっきょうをあるワインと一緒に食べている私を天国から眺めて、『けったいなことしてるなァ』と苦笑いしているかもしれません。
でも甘酢のカリカリ食感➕ワイン🍷はなかなか美味しかったです。